082_相談という名の根回し
相談というと、何か困ったときに、下の人が上の人に持ちかけるというイメージがあります。いま困っていることを相談するのですから、その内容は現在のことです。
ところが、相談には「先々の相談」もあります。1年後、3年後のあり方を話し合うような場合はもちろんですが、いわゆる「根回し」もその一つです。
あなたが担当する重要案件について、反対者を論破するだけでは、味方づくりはできません。議論には勝ったが賛成はしてもらえなかった、というのでは、成功させることは困難となります。
ときには事前の根回しが必要です。その根回しですが、あきらかに「根回しに来たこと」が相手にわかるようでは警戒されてしまい、上手くいきません。そこで、できる人は、相談を根回しに使います。
相談は、奥行きと幅が広いものです。できる人は、相談という名のもとに、いろいろなことを進めています。根回しもその一つです。
「あの。ご相談があるのですが・・・」と言いながらする相談が、見方を変えると実質的には根回しになっているというのが、できる人のやり方です。