【図解100連発】 仕事ができる人の報連相講座

仕事ができる人の報連相のコツをシンプルな図解で伝えます

091_相談して問題解決に取り組む

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みんなで相談して、問題解決に取り組むのが、相談の上級者です。一人では解決できない困難な問題も、みんなで相談すれば解決への道筋が見えてきます。

“ 三人よれば文殊の知恵 ” は、Win-Winというよりも、互恵の相談です。質の高い相談によって問題解決に取り組むためには、そのような相談ができる基盤が必要です。普段の「挨拶」や「声かけ」が大切です。これが基盤づくりになります。互恵の関係への入り口となり、下地となります。

難問の場合には、造語ですが「対話的相談」(※注)を心掛けましょう。「対話的相談」とは、意見の相違を顕在化し、違いを尊重しつつ、率直に話し合う相談です。このような相談は、決して易しくはありませんが、チャレンジして体験を重ねましょう。(※注)「対話的相談」は、真・報連相開発者である糸藤正士氏による造語です。

意見の相違を顕在化する「対話」には、自分の意見を率直に発言し、その理由についての明確な説明が必要です。それと同時に、自説に固執せず一旦横に置くことも肝心です。自説を明確にしながらも、自説にこだわらないのは難しいことです。しかし、相手の「異見」を傾聴するために、また、自分の意見を客観視するためにも、欠かせない態度です。(互いに)「自己」は変わりうる存在です。「自己の意見」というのは、過去から現在までに得た諸情報でできている「今現在の自己の意見」だからです。

価値観の異なる多様な人たちが同じ組織や職場で仕事をしています。価値観の違いなどから生じる「異見」には、心からの合意はできないかもしれません。しかし、理由(およびその背景)についての丁寧な説明があり、それを真剣に傾聴すれば、それぞれの見解を理解することはできます。理解できれば、理由は異なっていても、歩み寄って同一方向への行動に一歩踏み出す可能性、問題解決への可能性が生まれます。また「対話的相談」の中では、異質なエネルギーがスパークして、新しい知恵が生まれ、第三の解決策も期待できます。