【図解100連発】 仕事ができる人の報連相講座

仕事ができる人の報連相のコツをシンプルな図解で伝えます

087_情報によるマネジメント

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ある人材派遣会社で聞いた話です。Yさんという女性スタッフをA社に派遣します。いい社員を派遣してくれた、助かっているよ、という嬉しい声をききます。ところが、契約が終わって、この人をB社へ派遣すると、今度は、もっと優秀な派遣社員はいないのか、よく教育して派遣してもらいたい、気が利かない人は困るよ、とクレームがつくというのです。一体、これはどういうことでしょうか?

人材派遣会社の方では容易に推察できるらしいのです。もともと優秀なYさんが、A社ではほめられ、B社では気が利かないというのは、きっと受け入れ側の職場のマネジメントに差異があるのでは、ということです。

A社では、今日来た派遣の人に仕事を頼む場合でも、その仕事の目的とか意図、今までのいきさつ、全体状況などを、よく説明しながら仕事の指示をしています。状況がわかり情報があれば、だれでも判断はできます。

一方、B社では忙しい職場というのはわかりますが、それにしても、事情を十分説明せずに仕事を指示していたのです。「いつまでに、これこれをやってください」というだけのやり方です。情報がなければ判断ができないので、言われたことしかできないのも無理はありません。情報提供の手間暇を惜しんでいては、うまくいかないのは当然です。

別の機会に、派遣社員を数社で体験した人にこの話をすると、深く同感されました。A社のやり方が、「情報によるマネジメント」です。

ここでの「情報によるマネジメント」とは、情報の共有化を深めることをマネジメント上で意識的、効果的に行っているということです。上司から部下に対して、必要な情報を十分に共有化することです。上から下への「連絡(報連相)」が十分にできている状態です。部下も情報があれば判断できます。それぞれ主体的に動けるようになり、気の利いた仕事ができるようになります。人が育ち、仕事の成果があがる職場になります。